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REPORT

2019.09.17

フレンチ料理のパテ・テリーヌ・リエット・ミートローフの違いって?

フレンチレストランって見慣れないメニューが多いですよね?
英語表記の場合は単語の意味などをヒントに、あらかたの予想ができたりしますが、フランス語だと普段触れる機会が少ないので、メニューを見ても想像すらつかないことも・・・。
 
とは言っても、フレンチを口にする機会はずいぶんと増え、高級レストランだけでなくファミリーレストランや大衆食堂、居酒屋、コンビニでも目にするくらい身近な料理となっています。
 
そこで今回は、今更でも知っておきたい、知っていると一目置かれるフレンチ料理のパテ・テリーヌ・リエット、ミートローフの違いを紹介します。

パテとは?

「パテ」はパイ生地「pâte(パート)」というフランス語が語源です。
細かくした肉や内臓をパイ生地で包み、オーブンで焼いたものを「パテ」と言いますが、近年ではパイで包まれた本来の料理よりも、「練り物」として広く用いられる言葉となりました。
 
なので、ほとんどの人が「パテ」と聞くとパンやクラッカーなどに塗って食べるというイメージだと思いますが、元々はオーブン料理で焼き上がったものを冷まし、一切れずつに切り分けて盛り付ける料理だったのです。
 
パテはフレンチにおけるメインディッシュを引き立てる重要な役割を持つアントレ(前菜)として様々なシェフが用いる料理です。
中でも、この「パテ」が広く知られるきっかけと言っても過言ではない料理が『パテ・ド・カンパーニュ』ではないでしょうか。

パテ・ド・カンパーニュ

見た目はパウンドケーキの様な形で、ワインのお供などに最高の前菜。
最近人気のバルやビストロのメニューには必ずといって良いほど載っている定番のメニューなので、日本人にもなじみのある料理ではないでしょうか。

パテはその他にも、レバーパテのようにココット皿に詰めたものを提供するお店も多いのでパテ=練り物というイメージが強いのではないかと思います。

テリーヌとは?

「テリーヌ」は「パテ」同様、フランス料理によく出てくる料理ではありますが、この2種類は見た目も味もよく似ていて、違いを見分けるのは特に難しいのではないでしょうか。
 
それもそのはず、テリーヌの具材は、肉や魚、野菜などを細かくしたものやムース状にしたもの。
すり潰したり、刻んだりして固めて調理する点が「パテ」そのものですよね。
 
では何が違うのかというと、ヒントはその名前にあります。
「テリーヌ」とは、“陶製の深い器” や “琺瑯引きの鋳鉄製の容器”を意味しており、容器の名前が由来の料理。
 
四角い「テリーヌ型」の容器に肉や魚、野菜などを細かくしたものや、ムース状にしたものを詰め、蓋をして調理したものを「テリーヌ」と呼びます。
 
つまり、「型」で決まるんですね。
 
ではテリーヌ型のパテは、テリーヌなのかパテなのか、どちらなのでしょうか?
 
答えは、一般的に素材はなんでも「テリーヌ型」でつくればテリーヌです。
 
さらに言うと、近年では四角い型だけではなく樋型や丸筒型でつくる場合や、ラップなどでつくったものもテリーヌと呼ばれている場合もあるため、「テリーヌ型に入れればテリーヌ」という定義さえもあやふやになりつつあります。

リエットとは?

リエットとはフランスの一般的な保存食として親しまれており、そもそもの語源は「豚肉の塊」という意味。一般的にパンやバゲットに塗って食べる、ペースト状の料理です。
 
最近では、豚肉だけにとどまらず、鶏肉や魚介などと様々な食材で作られているものもあります。
 
こちらも、「パテと何が違うの?」当然そうなりますよね。
 
リエットとパテ、どちらもペースト状なので混乱しますが、
リエットは豚肉をじっくりと「煮て」すりつぶし、脂肪分がペースト状になるまで冷やしたもの。
 
調理方法がパテと異なるんですね。
 
「パテ」は”焼く”
「リエット」は”煮る”
 
という大きな違いがありますが、パテがパイ生地で包んで焼くという提供の仕方が変わってきたことで混乱が生じているわけです。
 
ただ、実はそんなリエットの定義も変わってきています。
ペースト状になった「練り物」全般をリエットと呼び、煮てつくるもの以外を指す場合もあります。
リエットとパテの違いもまた、曖昧になってきているのです。

ミートローフとは?

パテ、テリーヌ、リエットとよく似た料理としてもう1つミートローフが挙げられます。
ミートローフは、ミンチにした肉を型にはめてオーブンで蒸し焼きにし、その後に切り分けて盛り付ける料理。
調理方法を聞くと、同じくオーブンで焼くパテや、型にはめてつくるテリーヌに近い印象がありますね。
 
ですが、フランスの家庭料理が起源のパテ、テリーヌ、リエットに対し、ミートローフはアメリカの家庭料理が発祥。
また、使用する材料はハンバーグとほとんど同様で、「ひき肉をこねたもの」。材料の幅が広いテリーヌやリエット、肉でも内臓を使うことが多いパテとは、そこが大きな違いと言えるかもしれません。
 
ちなみにこのミートローフ、やはりハンバーグとも混同されがちですが、
肉を型にはめて焼いた後に切り分けるミートローフに対し、ハンバーグは先に分量を分けて生成したものを焼き上げます。また、ハンバーグはそもそもの発祥がドイツで、当時はタルタルステーキと呼ばれていましたので全くの別物ですね。
 
ですが、具材が同じだけにミートローフのつもりがハンバーグに…なんて経験がある人もいるのではないでしょうか。

まとめ

近年、フレンチは幅広い客層やニーズに合わせて進化を遂げてきたことで、その語源やそもそもの提供方法が曖昧になってきています。それは一部の地域で発祥したものが世界に広まる時には避けて通れないことかもしれません。
 
人の価値観や思想、流行が日々変化をし、食の世界でもそれに対応していく必要があることがよく分かります。目の前に提供された料理をただ食すだけではなく、歴史とともに食べ進めることで真の『味』が感じられることでしょう。

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