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REPORT

2020.08.24

withコロナの外食における消費者の意識調査。飲食店が今とるべき対策とは。

ウィズコロナに求められる飲食店のカタチとは?

コロナ感染症の影響を大きく受けることになった飲食業界。デリバリーやテイクアウト、飲食通販業界の拡大などのオムニチャネル化が加速する中、来店型の飲食事業はこれからどのような価値を提供すればよいのでしょうか。

ウィズコロナにおける業界変化を予測することは困難を極め、著者である私も、いち消費者として「どうなれば元通り、安心して飲食店に行ってもよいのか、知人を誘って良いのか」などを、明確にイメージできているわけではありません。

そこで今回は、ウィズコロナにおける外食への意識調査を実施。GEMSが展開している東京・神奈川・大阪・愛知でWEBアンケートを実施。
コロナ禍において、消費者が飲食店に対してどのような対策を期待しているのか。また、社会がどのような状態になれば安心して外食を行うことができるのか。

内装へのこだわりやお店独特の世界観、料理に合わせたバリエーション豊かなカトラリー、日本が誇る質の高いおもてなし、店内に広がる様々な食材の香りや会話の数々。
直接店舗に行かなければ味わうことのできない「食の体験」を、よりお客様に安心してご提供できるように、飲食店が今できることを考えます。

ウィズコロナ時代の飲食店選びについて

今後どうなれば、元通りビジネスシーンで飲食店を利用するようになりますか?(自由回答)

プライベート利用で元通り外食を行うためには、どのような条件が必要ですか?(自由回答)

コロナウィルスの収束・根絶(新規感染者数が0または0に近い数値となり、その期間が数日以上継続した場合)」や「ワクチンや治療法が確立されたら」など、コロナ感染に対するセーフティーを条件に外食を行いたいと考えている消費者が大半であることがわかります。

ただし、ここで注目したいのが「飲食店で十分な対策が行われていれば行く」という意見がビジネスシーンでは約21%・プライベート利用では約18%存在しており、個人的な所感ではありますが、市場全体で見ると比較的割合は高いように感じます。

飲食店の努力次第で外食産業が回復する可能性が感じられるポイントではありますが、この状況をどのように捉えればよいのでしょうか。
 

消費者が考える「飲食店の十分なコロナ対策」とは?

ニュースなどを見ていると、「従業員のマスク着用」や「パーテーションで飛沫対策をする」などの対策がポピュラーに感じますが、「ソーシャルディスタンスを目的として座席数を減らす」や「対面の席をなくす」など店内のレイアウトに大きく影響する対策に関しては、店舗の規模によっては困難な場合も多く、また収益を著しく減らすことにもなるため難しい店舗も多いかと思います。

その場合、野村不動産が展開するGEMSシリーズのように、比較的店舗面積に余裕がある場合や換気の効くつくりになっている飲食店であれば、経営状態に大きな負担をかけずに「十分な対策がとれる環境」を持つことができ、それ自体が付加価値となって競合店との差別化にもつながる可能性が考えられます。

約20%存在し今後も増加が予想される「飲食店に十分なコロナ対策を求める消費者」に対し、やみくもに対策を行うのではなく「消費者が求める対策」を徹底することが重要であると言えます。

それではアンケートの結果を見てみましょう。

Withコロナにおいて、飲食店で取るべきコロナ対策とは(自由回答)

その他の意見

・他の入店客と使い回す道具を極力控えて欲しい(回答数 2

・調理場でもしっかりと対策が取れているか確認できるほうが良い(回答数1

・コロナ追跡システムの導入(回答数2

・順番や混雑状況をアプリ等で告知してほしい(回答数 3

・来店前やレジで行列待ちが発生しない仕組み(回答数2

・セルフサービスの料理は個別で包装やフタをして欲しい(回答数1

・テラスなど外の空間で飲食できる環境(回答数4

ソーシャルディスタンスを意識した答えとして「席と席の間隔に余裕を持って、他者との距離を保てること」と回答した方が最多数、次いで「従業員・店内の衛生管理」や「来店客のアルコール消毒」など比較的実行のハードルが低いものが上位となりました。

まずは従業員の衛生面(消毒、マスクなど)・来店客のアルコール消毒・換気が手軽な対策と言えますが、少数意見の中にも様々な意見がありましたので参考にしてみると良いかと思います。
中でも私が注目したのは、「そのお店でどのような対策を取っているのかを明示してほしい」という意見。確かに見える範囲の衛生面は、飲食店であればコロナ以前も注意を払っていたはずですが、コロナ禍においては「見えない部分の衛生管理」こそ不安になるもの。キッチンやバックヤードにおけるコロナ対策をどのように行っているのか、各店舗が来店客に対して明示することを大切なのかもしれません。

ここで問題なのが、「席と席の間隔を開けてほしい」や「動線に余裕を持ってほしい」という消費者の要望です。席数を減らせば単純に売上にヒットしてしまいますし、導線確保のために店内のレイアウトを変更する場合は、規模に応じた労力やコストが必要になってしまいます。

ただし逆を言えば、席間や導線に対する配慮を行うことによってより消費者に対して提供価値を高めることができ、より他店との差別化を行うことができる可能性も考えられます。
リモートワーク文化の定着などから、外出時に開放感を求める消費者も増えるように思います。テイクアウトやデリバリーにはない、飲食店ならではの提供価値を見直すきっかけになるのかもしれません。

外食傾向の変化に関する、その他のアンケート回答

ほかにも、飲食利用を控える消費者の「具体的な判断理由」、「外食に代わって増えた手段」など、コロナ禍での飲食行動に関する様々な回答を得ることができました。 

  • コロナ流行によって、接待やビジネスシーンでの利用にどのような変化がありましたか?(単一回答)

  • 接待やビジネスシーンでの利用について、「全くなくなった・非常に少なくなった」理由はなんですか?(単一回答)

  • コロナ流行によって、プライベートでの利用に対してどのように考えていますか?(単一回答)

外食を控えたいと判断した理由はなんですか?(複数回答)


 

ビジネスシーン・カジュアルシーン問わず、やはり外食を控えると答えた方が大多数存在することがわかります。
当然のように、外食を自粛した理由として多くの人が「感染を予防したいから」と答えているのですが、その他の具体的な理由がさほど集まらなかった事を考えると、「その飲食店が対策を取っているかどうか」だけでなく「具体的にどのような対策を取っていて、それが本当に徹底されているか」までを判断材料にしている可能性が高く、より営業戦略の一環として捉えるべきであることが感じられます。


外食を控える代わりにどのような手段が増えましたか?(複数回答)



外食を控える代わりに増えた手段としては、「自炊」約86%と「テイクアウト」約51%のみが目立つ結果になり、少なくとも今回のアンケートからは、自粛ムード初期に方々で予測されていた[デリバリーフード業界の台頭]は、大きく予想を外す結果になっているように感じます。

また「テイクアウト」を手段として選択する消費者が多いことから、外出そのものに強い警戒心を持っているわけでは無いことも考えられます。

「変わらず利用する・積極的に利用する」と答えた方にお聞きします。コロナ後であっても変わらず飲食店を利用する理由についてお聞かせください。(複数回答)



回答者は少数ですが、コロナ後であっても変わらず飲食店を利用する理由として、「飲食店を支援したい」「好みのお店がある」といった強いファン意識を感じられる回答のほか、「うがいや手洗いなど、自身で気をつけていれば問題ない」「店舗側が対策をとっていれば問題ない」などの意見がありました。
 

最後に

いかがでしたでしょうか。
今回の調査は、東京・神奈川・大阪・愛知にお住まいの生活者にランダムでWEBアンケートを行った傾向を元に分析を行いました。

感染確率の低下や社会的な自粛ムードの終息・ワクチンや治療法の確立などを待つ消費者が大多数を占める中、「十分に感染予防対策が実施されている飲食店であれば利用する」と考えている消費者も一定数以上存在することがわかりました。

また、飲食消費者それぞれが「具体的な対策のイメージを持っている」事を真摯にとらえ、それを受け入れる飲食店がどう変化すべきかを考える必要があることも言えるのではないでしょうか。

コロナ感染に対する警戒心は長期的な影響力を持つと考えられている今、ただコロナ終息を待つのではなく、「事業活動」と「感染防止」のバランスを考慮した「飲食体験の価値を向上させる取り組み」を行うこと
その対策を行う上で、具体的な対策内容や優先度を決定するための参考になれば幸いです。 

調査概要

◯ 調査目的:野村不動産が展開する飲食商業施設「GEMS」商圏における、Afterコロナでの利用者動向予測を目的とした意識調査
 
◯ 調査方法:インターネットによるアンケート調査
 
◯ 調査時期:2020年6月
 
◯ 回答数:309 

調査対象

◯ 調査対象
東京・神奈川・愛知・大阪に在住の、18歳以上の生活者
 
◯ 年齢
10代 1%・20代 14%・30代 37%・40代 28%・50代 16%
 
◯ 性別
男性 42%・女性 58%
 
◯ 結婚
既婚 51%・未婚 49%
 
◯ 家族構成
子どもあり 37%・子どもなし 63%
 
◯ 居住地
東京都 42%・大阪府 24%・神奈川県 23%・愛知県 11%
 
◯ 職業
会社員 40%・パート・アルバイト 25%・自営業 18%・専業主婦、主夫 14%・学生 2%・経営者 1%
 
◯ 年収
100万円未満 30%・100万円〜199万円 15%・200万円〜299万円 15%・300万円〜399万円 15%・400万円〜499万円 12%・500万円〜599万円 8%・600万円以上 5%
 
[勤務地]
東京都 46%・大阪府 24%・神奈川県 18%・愛知県 11%・その他 2%

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